ドイツと言えばもちろんビール。
国内に1300以上の醸造所、5000以上の銘柄がある言わずと知れたビール大国です。
ドイツもまた他のヨーロッパ諸国同様にお酒に強い国です。ドイツ人を含むヨーロッパの白人は「コーカソイド」と呼ばれ、私達「モンゴロイド」と違いお酒に弱い「下戸の遺伝子」を持っていません。このためほぼ全員が酒豪なのです。
この高いアルコール分解能力のおかげでしょうか、ドイツではビール・ワインであれば16歳から飲むことができます。ジンやウォッカなど度数が高いお酒でも18歳から許可されています。
そんな国民総酒豪の彼らも限界を超えて飲めばやはり二日酔いになってしまいます。
ドイツではどのような二日酔い対策をしているのでしょうか。
キュウリのピクルスを食べる
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ヨーロッパではお馴染みのピクルスです。
キュウリを酢、塩、にんにく、ハーブなどに漬けて作られます。
二日酔いの朝にはこれを食べると良いと言われています。
ザワークラウトを食べる
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キャベツを塩漬けにして乳酸発酵させたドイツの伝統的な保存食です。
塩漬けですが乳酸の発酵により酸味が付きます。
日本ではあまり知られていない料理ですがヨーロッパだけでなくロシアやアメリカでも広く食されています。
漬け汁を飲むことも二日酔い解消に効くと言われています。
酢漬けのニシンを食べる
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酢漬けのニシンは「ビスマルクのニシン」(Bismarckhering)と呼ばれ親しまれています。
日本人的には二日酔い時の朝食に酢締めの生魚を出されると少々キツイものがありますが、ドイツでは伝統的に二日酔いの特効薬とされています。
ロールモップスを食べる
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ドイツには「二日酔いの朝食」(Katerfruhstuck)と呼ばれる料理があります。
その代表格がこのロールモップス。
キュウリのピクルスや玉ねぎを酢漬けのニシンで巻いたものです。
二日酔いの解消に良いとされている食材を組み合わせた料理です。
ゾールアイを食べる
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ゾールアイ(Solei)とは茹で卵の塩漬けのことです。
ドイツの伝統的な保存食で、茹で卵の殻にヒビを入れてから好みの香辛料を加えた塩水に1週間ほど漬けたものです。
これが二日酔いの予防に良いとされています。
半分に切ってから黄身をスプーンで持ち上げ、マスタードや油、塩、胡椒などを入れてから再度黄身でフタをし、一口で食べるのが正しい作法なのだそうです。
蜂蜜を食べる
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二日酔いの朝には蜂蜜を塗ったクリスプ・ブレッドかトーストをスープと共に食べる。
クリスプ・ブレッドとはクラッカー状の乾いたパンのことです。
蜂蜜の糖分がアルコールの分解を助けます。
アスピリンを飲む
ロシア同様にドイツでも寝る前のアスピリン系鎮痛剤の摂取が二日酔い予防に有効とされています。
日本では飲酒時に鎮痛剤を服用することが禁止されていますので、ここに大きな違いがあります。
下戸がいない人種のため肝臓の分解能力が総じて高く、さらに薬で肝臓に負荷をかけても問題が出にくいのではと推測しています。日本でも「酒豪は薬や麻酔が効きにくくなる」、逆に「下戸は効きやすくなる」と言われていますので案外的外れでは無いのかもしれませんね。