ロシアのお酒と言えばもちろんウォッカ。
「ウォッカを飲めないヤツはロシア人と認めない」と言われるほど国民に愛されているお酒です。
氷を入れずにショットグラスでクイッと飲むのがロシア流。水で割るどころかカクテルすら邪道と言われてしまいます。
そんな酒豪のイメージが強いロシア人ですが何事にも限界というものがあり、度が過ぎればやはり二日酔いになってしまいます。
そんな時ロシアの人たちは何をしているのでしょうか?
ロシアの二日酔い対策を見て行きましょう。
1.キュウリピクルスの漬け汁を飲む
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ロシアでキュウリのピクルスは前菜にサラダにスープにと良く使われる食材です。
アメリカなどとは異なりロシアでは砂糖や酢を使わずに塩漬け発酵させたものが好まれています。このため日本でいうところのキュウリの古漬けに近い味がするのだそうです。漬け汁はナトリウムイオンの補給に役立ち、二日酔いによいと言われています。
2.ザワークラウトの汁を飲む
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キャベツを塩漬けし乳酸菌で発酵させた漬け物です。
ドイツ料理として有名ですがロシアでもポピュラーです。ヨーロッパでもお腹の調子が悪いときにザワークラウトの汁を飲む習慣があるそうです。「乳酸菌を腸まで届ける」でお馴染みのヨーグルトと同じ仕組なのかもしれませんね。
3.ソリャンカを食べる

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キュウリのピクルスと香辛料を使ったスパイシーなスープです。
4.シチーを食べる
via wikipedia「シチー」
ザワークラウトを使った野菜スープです。
ロシアでは日常的に食べられており、日本でいうところの味噌汁のような存在です。
発酵したキャベツを使っているため酸味が効いています。
5.ボルシチを食べる
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東欧で広く親しまれているビーツを使った真っ赤なスープです。
サワークリームを乗せていただきます。
6.活性炭の薬を飲む
ロシアには「活性炭の薬」というものがあります。
多孔質である活性炭は臭いや汚れを吸着することが広く知られています。この効果を活用し、身体の中で毒性物質を吸着しそのまま排泄することで体調の改善を図るという薬です。ロシアでは吐き気・腹痛・下痢・便秘などの万能薬として普及しています。
この活性炭薬は「アルコールを吸収する」とも言われており、お酒を飲む前・飲酒中に服用すると酔いが軽減され、その結果二日酔いになりにくくなると言われています。
また二日酔いの朝にも効くとのことです。
7.ミント水を飲む
二日酔いになったら冷たい水にペパーミント油を数滴落として飲む。
ミントは和名でハッカですので薬局で販売している「ハッカ油」で代用できるかもしれません。
ペパーミントは「セイヨウハッカ」、ハッカ油の原料は「ニホンハッカ」とちょっと種が違いますが、調べてみると日本でもハッカ油を使ったハッカ水が二日酔いに良いとされています。
そう考えるとミントティーでも良いのかもしれませんね。
8.やっぱりウォッカで迎え酒
二日酔いの朝は少量のウオッカとボルシチなどのスープを流し込んで寝る。
このように「少量のウォッカとスープ」という回答が多く見受けられました。
確かに二日酔い時の朝酒はアルコールが脳を酔わせるので体調不良を感じにくくなります。その間に体が本調子になることを期待しているようです。
この方法は一歩間違えればアルコール依存症まっしぐらですのでご注意ください。
9.ビールを飲む
同じように朝からビールで水分補給をする人もいるようです。
ロシアではビールはつい最近の2011年まで「酒類」ではなく「ジュース」に分類されていました。ビールだけでなく「度数が10%以下であればジュース」という日本では考えられない状態だったのです。このため「ビールなんて酒じゃない」と考えている人も多く、「朝からビール」はこの影響もあるようです。
10.鎮痛剤を飲む
寝る前にアスピリン系やイブプロフェン系の鎮痛剤を服用する。
これはロシアだけではなく北米やヨーロッパでもよく言われています。
アルコール過剰摂取時は肝臓がアルコールの分解にフル回転しているため、薬を服用するとどのように効くのかわかりません。薬の成分量は肝臓で一定量分解されることを前提に決められていますが、これが分解されないと薬が効き過ぎたり副作用が強くでる可能性もあります。このため日本の鎮痛剤は「飲酒時の服用は不可」としています。
●参考
二日酔い時に飲める頭痛薬はあるのか?
http://futsuka-yoi.com/headache_medicine_for_hangover/
アジア人と違い彼らはお酒に弱い遺伝子を持っていないので二日酔いの回復力自体が違うのかもしれませんね。