お酒を飲むとトイレが近くなる理由

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「お酒を飲むとトイレが近くなる」という現象は誰もが経験していることと思いますが、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。特に利尿効果が高いビールでは飲めば飲むほど脱水症状を起こしやすくなるというショッキングな記事もありました。
これはどういうことなのでしょうか?

カギは抗利尿ホルモンにあり

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お酒を飲むとトイレが近くなります。
これは周知の事実ですが、じつは飲んだお酒の水分がすぐに排出されているわけではありません。私達のからだには利尿を抑えこむ「抗利尿ホルモン」というものがあり、これが活動することでに尿の量を減らし体内の水分量を一定に保っています。アルコールにはこの抗利尿ホルモンの活動を抑制してしまう効果があり、これにより必要以上に尿を出してしまうのです。
体内に取り込んだ余分な水分だけを排出しているわけではなく、アルコールに反応して尿をだすために水分の少ない度数の高いお酒を飲むと「利尿による脱水症状」が発生しやすくなります。さらに飲んだお酒の水分が吸収されるまでにタイムラグがあるために血液中に蓄えられている水分から排出されます。
このためにお酒を飲んでいる最中に体が脱水状態になるという変わった現象を起こしているのです。
水分はアルコールの分解にも必要なため、この状態が長く続くとアルコールの分解能力が低下して二日酔いを起こしやすくなります。
トイレに近い人ほど水分の摂取が重要ということです。

特にビールには注意を

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ビールはアルコールの抗利尿ホルモンの抑制の他に、含まれているカリウムが新陳代謝を活発にさせるという効果も加わり、他のお酒より利尿作用が強くでます。

正しい水分補給で、年末年始の胃腸をいたわろう!~二日酔い・脱水症状を防ぐ水の飲み方~(キリン)
http://www.kirin.co.jp/products/softdrink/alkali/product/topics/letter_06.html

このコラムではビールを1リットル(1000ml)飲んだ場合、1100mlの水分が排出されて100mlの水分が不足するとしています。
つまり度数が低いビールであっても飲めば飲むほどに体内の水分が不足し、その結果血液がサラサラからドロドロに変化してしまうということです。
このため別途チェイサーなどで水分の補充を心がける必要があると注意を呼びかけています。

チューハイにも注意を

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利尿効果が高いものとしてカフェインも有名ですが、チューハイでもカフェインを含んだお茶割りやコークハイなどがあります。
これらもアルコールとカフェインの相乗効果で体内の水分を減らしてしまいます。

 

これら利尿効果も個人で大きな差があり、ほとんどトイレに行かない人もいれば20分おきに行く人もいます。
特にトイレに近い人は脱水症状が起因となって二日酔いを起こしている可能性がありますので注意が必要です。

飲み会でトイレに近いことを恥ずかしがり水分摂取量を減らしてしまう人がいますが二日酔い対策としては間違いです。
利尿効果の低いお酒に切り替え、スープなどの料理でも構いませんので積極的に水分を取りましょう。

 


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